これは見本です。登場する会社名・氏名・数値はすべて架空で、実在の企業とは関係がありません。完成形の全体ではなく、判断の筋道が読み取れる部分だけを抜き出しています。
運用標準の見本/技術調査/田口(架空)/株式会社サンヨウ精工(架空)
自席での運用標準 技術動向調査 第1版
4日目に受講者自身が書きます。書き方は当日ご案内します。
1. この標準が対象にする仕事
- 対象業務
- 新規要素技術の動向調査。四半期に1〜2件、上長の依頼で実施する。
- 成果物
- 技術動向調査レポート(A4で5〜8ページ)と他社比較表。
- 提出先
- 開発課長。開発方針の決定会議の資料になる。
- 対象外
- 特許出願の可否判断。知財部の担当であり、この標準では扱わない。
2. 工程ごとの役割分担
| 工程 | 自分で判断する | AIに任せる | 必ず人がレビューする |
|---|---|---|---|
| 調査範囲を決める | 何を知りたいのかを、先に紙に1文で書く | 候補キーワードの列挙、周辺分野の提示 | — |
| 一次資料に当たる | どの資料を実際に読むかの選択 | 所在の特定、要約の下書き | 現物と要約の突き合わせ(全件) |
| 他社比較を作る | 比較軸の決定 | 表への流し込み、表記の統一 | 出典のない行が残っていないか |
| 結論を書く | 採否の判断と、その理由 | — | 上長レビュー |
「一次資料に当たる」の突き合わせを全件にしたのは、研修3日目に、要約だけを読んで比較表を作り、出典を確認したら2件が別の話だったことがあったためです。
3. 自分が踏みやすい失敗と、その対策
- 失敗 1: 出典を確認しないまま、比較表の空欄をAIに埋めさせる
- 対策: 比較表は出典列を先に作る。出典が埋まっていない行は、結論に使わない。
- 失敗 2: 調べ始める前に、答えの見当をAIに聞いてしまう
- 対策: 最初の15分はAIを開かない。何を知りたいのかを紙に書いてから開く。
- 失敗 3: 調べた量に満足して、判断に使っていないことに気づかない
- 対策: 資料ごとに「どの判断に使ったか」を1行書く。空欄が半分を超えたら、調べ方を見直す。
4. 守れているかの確認
- 確認の方法
- レポート提出時に、出典列の空欄数と、判断に使われた資料の割合を自分で数える。
- 記録の残し方
- 調査ごとに読書カードを残す。形式は研修で使ったものをそのまま使う。
- 見直しの時期
- 3か月後。調査を3件回した時点で、この標準が実際に守れているかを確認する。
- 見直しの判断
- 守れていない項目があった場合、標準の側が現実に合っていない可能性を先に疑う。
5. この標準の限界
これは技術動向調査だけを対象にした標準です。仕様検討や不具合解析には、そのまま当てはまりません。また、共有チャット空間を前提にした部分(他人の問いが見える利点)は、自席での作業では失われます。その分は、読書カードを残すことで部分的に補っています。